2020年7月25日土曜日

不動産業界のデジタル化が一気に進んできました。


デジタル化が非常に遅れ、未だに書類のやりとりをFAXに頼っているのが不動産業界です。

さすがに最近では紙ベースの情報配信は少なくなりましたが、つい最近まではアットホームやマイソクなどのファクトシートと言われる紙ベースでの情報配信が主流でした。

宅建業法では重要事項説明は書面を発行し、その内容を宅地建物取引士が対面で説明を行う事とされていましたが、2015年から国土交通省でIT重説(インターネットを利用した非対面での重要事項説明)の社会実験が行われ、当社も含め全国で246社が参加しました。
その結果、賃貸契約に関しては特にトラブルが無かったという事で、2017年の10月から非対面で行うIT重説が解禁されるという事がありました。

しかし、対面で行う重要事項説明より手間と時間が掛り、ITと言いながら事前に送付した紙の重要事項説明書にサインと印鑑を貰う事が決められており、非対面であることだけが従来の重要事項説明と違う部分で、とてもデジタル化したとは言えないものでした。

なのでIT重説はあまり行われていなかったのが現状です。

そんな不動産業界が今年になって急激にデジタル化が進んできました。

その原因は勿論新型コロナウィルスの蔓延による「ソーシャルディスタンス」・「ステイホーム」の実施で、なるべく人と会わないようにすることが求められました。

そこで「待ってました!」と一斉に動き出したのが不動産テックを扱う各社です。

案内自体も現地に行かず、営業担当者と対面しない「VR内見」が普及し、リコーのTHETA(シータ)など360°が撮れるカメラを使ったパノラマ映像で物件を紹介することが一気に広まりました。

極力顧客と対面しないよう、その先は電子申込みで気に入った物件への申込みを行い、契約は前述のIT重説を利用してオンラインで行うようになりました。

何年も係って出来なかった不動産業界のIT化が、たったの半年で一気に広まりました。

不動産テック各社は我々の時代が来たとばかりに営業展開し、毎日のようにどこかで競い合って無料Webセミナーを開催しています。

当社ではIT重説社会実験の時から参加してデジタル化を図り、VR内見もそのシステムが確立する前から有ったRicoh360.bizを使ってバーチャルツアーを行ってきました。
現在はより進化したVRシステムを提供する会社のものを導入してVR内見を実施しています。

そしてコロナ禍で一気に普及してきた電子申込みも採用し、宅建業法との絡みはありますが今現在は電子サイン・電子署名を採用すべく調査を進めているところです。

宅建業法の紙ベースでの書類発行・署名捺印が緩和された時には一気に電子署名に移行する予定でおります。

新型コロナウィルスの蔓延は困ったものですが、不動産業界を一気にデジタル化に走らせたという良い面も副産物としてもたらしました。

いずれにしてもまだまだ新型コロナウィルスの蔓延は治りそうも無く、まだしばらく続くと思われますが、一刻も早い終息を願っております。


2020年7月23日木曜日

GoToトラベルキャンペーンに思う


是々非々に関し、あちこちからいろんな意見、と言うか反対意見が多く寄せられていたGoToキャンペーン。

まずは東京を除外し、憲法第14条の法の下の平等に反するとの意見も出て、反対する人の方が多かった事もあり、最終的には中止もあり得るかと思われたが、ドタバタの中キャンペーンはスタートしてしまった。

小池東京都知事はこの4連休は「なるべく外出を控え、出かける場合は最大限の感染防止を行うように」と呼びかけています。

人が動き出すとそれに伴ってウィルスの蔓延も拡大して行きます。
このところの様子を見ていると、東京は膠着状態を続けているものの、地方を見ると感染者数が増えています。
日本全体としては1日の感染者数は過去最高の795人となり、大阪でも過去最多となる121人となっていました。

日本全体で感染が拡大している中、皆さん自粛するとは言っても一定数の方々は旅行に出掛けるでしょうし、この連休中で感染者数は間違い無く増える事でしょう。

意地でスタートしてしまったGoToキャンペーンだか、旅行業界を救済するだけの効果があるのか?いささか疑問も残り税金の無駄遣いになる可能性が大です。

キャンペーンの効果は期待できず、感染者が一気に増える事になったら誰が責任を取ってくれるのか?
感染者が増えれば医療現場は大変な事になるだろうし、タダでさえコロナで経営が悪化している医療機関に更なる負担を課すことになります。

いろいろな諸策が完全なミスリードになっていると言わざるを得ない状況となっており、危機に直面するとその対処能力の無さが露呈します。

こんな事では日本は本当にダメになってしまうので、一刻も早い政府の体制刷新を願望します。

2020年7月17日金曜日

憲法第14条(法の下の平等)


日本憲法の第14条(法の下の平等)には下記のように規定されています。

第14条 
1 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

これによると「すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と規定されていますので、税金を使って実施される今回のGoToキャンペーンから東京都民を除外することは、「経済的、社会的関係において、差別されない」という内容に抵触すると思います。

東京都民が集団訴訟で政府を訴えたらどうするつもりなのでしょう?
そこまで考えて東京を外したんでしょうか?

どうもその辺りが頭に引っかかってしようがないのです。