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2024年3月18日月曜日

不動産仲介業の倒産が増加

 一般社団法人 全国賃貸不動産管理業協会のメールマガジン2024年3月18日版にあまり喜ばしくない記事が掲載されていました。

帝国データバンクの調査によると、中小・零細の賃貸仲介・管理を行っている街の不動産屋の倒産が対策年比で7割増の120件だったとのことです。

要因はいろいろ考えられるが、企業の異動が春の時期に集中しなくなった事や転勤の数が減ったこと、また引越し代や家賃の高止まりなどで転居を控える人が増えたことなどが影響しているとのことです。

正直な所、リロケーションを主に手がける当社の状況を見ると、転勤時の相談件数はコロナ前の半数ほどに落ち込み、企業が転勤を控えていることが良く解ります。

そしてこのメールマガジンの最後のまとめは

「足元では大手仲介業者を中心に、DXを活用した賃貸物件の情報発信やオンライン内見といった先進技術の導入が進むほか、優良な築浅物件等を自社管理物件として囲い込む動きも進んでいる。大手と中小で格差の広がりも想定される中、物件紹介の機会を失った業者の淘汰が進むとみられる。」

として今後も大手との格差は広がり、中小・零細は仕事の機会を失って生き残れなくなる時代が迫っているようです。

この先どんどん格差が広がる中、淘汰されないようにするには、一生懸命考えて今までの何倍もの努力をしなければならなくなりそうです。

昔のように、のんびりと楽しく仕事が出来た時代は終わってしまったようです。

淘汰されないように!

2020年7月25日土曜日

不動産業界のデジタル化が一気に進んできました。


デジタル化が非常に遅れ、未だに書類のやりとりをFAXに頼っているのが不動産業界です。

さすがに最近では紙ベースの情報配信は少なくなりましたが、つい最近まではアットホームやマイソクなどのファクトシートと言われる紙ベースでの情報配信が主流でした。

宅建業法では重要事項説明は書面を発行し、その内容を宅地建物取引士が対面で説明を行う事とされていましたが、2015年から国土交通省でIT重説(インターネットを利用した非対面での重要事項説明)の社会実験が行われ、当社も含め全国で246社が参加しました。
その結果、賃貸契約に関しては特にトラブルが無かったという事で、2017年の10月から非対面で行うIT重説が解禁されるという事がありました。

しかし、対面で行う重要事項説明より手間と時間が掛り、ITと言いながら事前に送付した紙の重要事項説明書にサインと印鑑を貰う事が決められており、非対面であることだけが従来の重要事項説明と違う部分で、とてもデジタル化したとは言えないものでした。

なのでIT重説はあまり行われていなかったのが現状です。

そんな不動産業界が今年になって急激にデジタル化が進んできました。

その原因は勿論新型コロナウィルスの蔓延による「ソーシャルディスタンス」・「ステイホーム」の実施で、なるべく人と会わないようにすることが求められました。

そこで「待ってました!」と一斉に動き出したのが不動産テックを扱う各社です。

案内自体も現地に行かず、営業担当者と対面しない「VR内見」が普及し、リコーのTHETA(シータ)など360°が撮れるカメラを使ったパノラマ映像で物件を紹介することが一気に広まりました。

極力顧客と対面しないよう、その先は電子申込みで気に入った物件への申込みを行い、契約は前述のIT重説を利用してオンラインで行うようになりました。

何年も係って出来なかった不動産業界のIT化が、たったの半年で一気に広まりました。

不動産テック各社は我々の時代が来たとばかりに営業展開し、毎日のようにどこかで競い合って無料Webセミナーを開催しています。

当社ではIT重説社会実験の時から参加してデジタル化を図り、VR内見もそのシステムが確立する前から有ったRicoh360.bizを使ってバーチャルツアーを行ってきました。
現在はより進化したVRシステムを提供する会社のものを導入してVR内見を実施しています。

そしてコロナ禍で一気に普及してきた電子申込みも採用し、宅建業法との絡みはありますが今現在は電子サイン・電子署名を採用すべく調査を進めているところです。

宅建業法の紙ベースでの書類発行・署名捺印が緩和された時には一気に電子署名に移行する予定でおります。

新型コロナウィルスの蔓延は困ったものですが、不動産業界を一気にデジタル化に走らせたという良い面も副産物としてもたらしました。

いずれにしてもまだまだ新型コロナウィルスの蔓延は治りそうも無く、まだしばらく続くと思われますが、一刻も早い終息を願っております。