2013年5月31日金曜日

不動産業免許制度と仲介手数料について

本日14:00より、水道橋の住宅金融支援機構の1階すまい・るホールにて、JARECO(日米不動産協力機構)の設立シンポジウムが開催され、宅建協会の仲間と参加して来ました。

JARECO設立記念シンポジウム
かなり興味深い話しを聞く事が出来、大変勉強になったのと共に、日本の不動産市場が抱える問題点も明確になりました。
その一つが住宅ストックの流通、ようは中古住宅流通です。

最近では空家率が30%とも言われ、あちこちに空家看板が目立ちます。

資料配布はされなかったので正確なデータでは有りませんが、日本で流通している住宅は中古が20%未満で、新築が80%もの比重を占めます。

新築優遇税制等の施策によりこのような結果になっています。

一方の欧米はどうかと言うと、アメリカはまるで日本の逆、イギリスなどでも中古の流通比率が60%程となっているようです。

諸外国では新築が20%~30%程度で中古の流通が圧倒的に新築を上回っているのに日本では正に新築天国で中古流通はほんの少しですが、国土交通省では今後ストック住宅、つまり中古住宅の流通に力を入れようとしています。

シンポジウムが終わって質疑応答となったとき、ある方からNAR(全米リアルター)の役員に「アメリカでは何か有効な空室対策を行っているのでしょうか?」という質問が出ました。

その回答は、「アメリカでは中古住宅も市場に出すとすぐに売れてしまうため、空室対策など考えたこともありません。物件不足では悩んでいますが、空き部屋で困ったことがないので回答を用意していません。」

このような回答が成されました。

国土交通省は今後新築住宅を増やす方向よりも、中古住宅の流通に力を注ぐとのことでしたので空室対策もとても重要ですがそれ以上に今の日本の不動産流通市場で問題となっている「他社に客付させない大手仲介各社」このことの方が大問題だと考え、国土交通省の方に日本の流通市場の現状を理解していただいているかご質問してみました。

その答えは、流通機構であるレインズに登録したにも関わらず他社に客付させない現状は国土交通省でも現状把握をしているようで、何らかの対策は考え出しているようでした。

この他社を排除する仲介大手の手法は手数料の両手主義に問題があり、この手数料問題も聞いてみましたが、永年に渡ってこの仕組みでやって来ているため、「すぐに手数料の見直しを行う考えはない」との回答を頂きました。

すぐにと言う言葉が頭に付いたと言うことは、将来的には検討して行くとも取れます。

私が考える一番の根本原因は免許制度だと思っていますので、その点も質問してみました。

アメリカはセールスパーソンの資格がないと顧客との話も出来ず、ましてその上の資格である「ブローカー資格」が無ければ不動産会社の経営が出来ない仕組みとなっています。
つまり不動産の仕事に携わる人は全てが有資格者なのです。

日本はと言うと、5人に一人の取引主任者がいれば会社は成り立ち、ましてや代表者には資格条件が無いために取引主任者の資格無くして不動産会社の経営が可能となります。

これが各種トラブルの大きな根本原因となっているので、日本も早くアメリカ並みの「不動産の仕事をするものはすべてが有資格者」とすることが必要だと思います。

業界のレベルアップの為にも、消費者保護の為にも、60年も前に出来た法律に基づいた免許制度の改正が必要な時期では無いでしょうか。