予てからその制度の是非について議論されてきた「新公益法人制度」が今日からスタートしました。
私の会社が加盟している社団法人東京都宅地建物取引業協会も、平成23年度を目処に新公益社団へ移行すべく機関決定がなされており、現在移行の準備に追われています。
今までの社団法人とこれからの新公益社団法人とはいったい何が違うのか?
今までは会員各社から集めた会費で運営していただけに、会員権益擁護の為にあらゆる事業を行ってきました。
つまり会員向けの事業ですから共益性が最大のテーマでした。
新しい公益社団では会員向けの「共益」ではなく、簡単に言ってしまうと一般大衆向けの「公益」に総事業費の50%以上を使うのが条件となります。
一部の社団法人は役人の天下り先となっており、高額な役員報酬や内部留保が問題となり、その改善のために公益性を重視しようと新制度のスタートになったようですが、やたらと縛りや規制の多い新公益社団へ移行せず、従来通りの一般社団のままとする決断をした社団法人や財団法人も結構あるようです。
今朝の新聞を見てみると、経済界の最高峰「経団連」は新公益社団へ移行しない選択をしたという記事が掲載されていました。
社会的な認知度と信頼性を上げるためには新公益社団への移行が不可欠なのでしょうが、経団連のような最高峰の団体はこれ以上信頼性や認知度を上げる必要性は無いと言うことなのかもしれません。
高額な報酬や内部留保で問題となっている一部の法人が新公益社団への移行をせず、従来とおりの一般社団に留まれば、何のための新制度なのか?なんだか歯抜け状態になってしまうような心配も生まれてきます。
それはそうと我々宅建協会はこれから2年間の内に公益性事業の見直しを行い、平成23年度の申請に向けていよいよ動き出します。
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