Yahooが日本語での検索サービスを開始した1996年から、インターネットの普及率は倍々ゲームで伸びてきました。
1997年のインターネット利用者数は約572万人、そこから毎年伸び続けて2006年には7,661万人となっています。(インターネット白書2006より)
このインターネット白書2006によると、インターネット世帯浸透率は85.4%に達しており、高齢者の独り暮らし家庭も多いことを考えると、この辺りが普及の限界なのかもしれません。
事実伸び率はこの2~3年はかなり低くなっていますので、インターネットは成長期から安定期に入ったと見ていいようです。
世界に目を向けて普及率を見てみると、調査の定義が各国一定では無いようなので参考程度になりますが、日本は普及率58.69%で世界第16位となっていました。
アメリカは62.28%で13位、ニュージーランドが81.95%で第2位となっており、なんと世界普及率第1位は、西インド諸島の人口わずか38,836人の小国「セントクリストファー・ネイビス連邦」が86.96%でした。
私は恥ずかしながらこの国の存在を今回初めて知った次第ですが、こんな小国が普及率世界第1位というのは、政府が各世帯に通信手段として電話の代わりにインターネット環境を配備したとしか思えません。
もう一度国内に目を向けて総務省が発表した2005年の調査を見ると、社員数300人以上の企業では普及率が99.1%にまで達しており、ほぼFAX並みに普及したといっていい状態でした。
企業のホームページ開設率も、社員数1,000以上の企業ではインターネット普及率と同じく99.1%とほぼ100%に近い普及をしています。
私は前々から「ホームページはインターネット上の会社案内」と言ってきましたが、ウェブの世界でも会社案内の無い会社は殆ど無くなり、この辺りの考え方が完全定着した証でした。
次に利用する側の不安や不満についての実態調査を見てみると、その順位は下記のような内容になっていました。
- 個人情報の漏えいが心配(56.9%)
- ウィルス感染が心配(46.9%)
- 電子決済の信頼性に不安(34.6)
- 有害情報の氾濫(26.5%)
- 通信料が高い(21.2%)
- パソコンなどの機器が高価すぎる(19.2%)
- パソコンなどの機器の操作が難しい(14.8%)
11.6%の人は特に不満や不安を感じていないという調査結果も出ていました。
つい先日、全国賃貸住宅新聞社の記者の方が今年の賃貸住宅フェアの打ち合わせに見えた際、こんな質問が出されました。
インターネットの今後はどうなると思いますか?どう取り組んでいきますか?
これは正直答えに困りました。
インターネットの世界は特殊な世界で、いろいろな人がいろいろな仕組みを考えてこれらに参加?しているようなもので、「インターネットの世界を動かしている人、行く方向性を決める人」がいない世界のように僕は思っています。
ある時インターネットの世界で仕事をしているいわゆるITプロフェッショナルの人に同じ質問をしたことがありました。
答えは、「Googleの技術者でも先は見えてないかも?」でした。
来月には総務省の主導で「次世代ネットワーク通信フォーラム」(現在のインターネットに代わる次世代通信システム)がスタートするようですし、利用する側の普及率は安定期に入った陽ですが、技術的にはまだまだ「未開の地」なのかもしれません。
とにかく便利に使った者勝ちということです。
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