9月19日付で2007年度の都道府県地価調査(7月1日付基準地価)が国土交通省から発表されていました。
公示価格と基準地価の詳細はこちらからどうぞ→→→
ここでお浚いですが、地価公示(公示価格)とは下記のような説明がなされています。
- 一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準となり、また国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、土地鑑定委員会が、毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を一般の方々にお示しするものです。
もう一方の都道府県地価調査(基準地価)は下記のような定義がなされています。
- 「都道府県地価調査」とは、国土利用計画法による土地取引の規制を適正かつ円滑に実施するため、国土利用計画法施行令第9条に基づき、都道府県知事が毎年1回、各都道府県の基準地(平成19年は全国24,374地点)について不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、これを審査、調整し、一定の基準日(7月1日)における正常価格を公表するものです。
これは、国が行う地価公示(毎年1月1日時点)とあわせて一般の土地取引の指標ともなっています。
公示価格・基準地価はその時点の実勢価格に非常に近く、土地取引の際の参考価格となるっことは間違いない事実です。
これらの基礎知識を踏まえた上で今回発表の基準地価を見て行くと一つの傾向が見えてきます。
それは投資対象となるか否かによる人気度で価格が形成されている点です。
Jリートやファンド系の動きに大きく左右される投資資金は、土地の収益性が高いか安いかでその価格が決められていきます。
つまり賃料が高く取れる物は収益性が高いので投資対象となる。
その一方で収益性の低い土地は、隣接エリアでも高くないということです。
その昔、日本の地価は収益性よりも近隣相場に左右されて上下してきました。
収益性度外視の相場が形成されていたのです。
バブルが崩壊し、持っていれば価値が出るものでは無く、土地は活かして価値が出る物に変化しました。
ある意味自然の成り行きですね。
今回の基準地価を見ても、東京圏の商業地では9割以上の地点で上昇し、住宅地でも8割以上の地点で上昇がみられます。
全国平均でみると、商業地は対前年比1%アップで、バブル崩壊以降16年ぶりに上昇となっていますが、住宅地では下げ止まったとは言っても0.1%のマイナスと、収益性の高い首都圏と地方の二極化が益々進んだことが顕著でした。
このところ上昇局面にあるために新築価格も高くなり、供給戸数も高値を予想しての売り渋りからか減ってきています。
今回の地価の動きを見ていると、このまま上昇していくとは考えにくい面も見られ、分譲側はあまり強気で行かない方が良いのでは?というのが私の見解です。
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