2010年10月25日月曜日

追い出し規制法案に対し、善意の家主を守るための署名活動開始

2009年12月18日付けのブログでも書きましたが、通称「追い出し規制法案」が臨時国会で審議され、成立する見込みが高くなっています。


通称「追い出し規制法案」の正式名称は非常に長ったらしく、いかにも役人の考えそうな名称ですが下記の通りです。
『賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案』


最初は家賃保証会社の悪質な取り立てや、入居者に無断での鍵交換・家財持ち出し・部屋の封鎖などの悪質な取り立て行為を防止するための法案だと思っていたのですが、よくよく中身を見ていくと、ちょっと問題が多いのに気が付きます。


家賃保証会社の登録制度や不当な取り立てに関しては一定の規制をかけるべきだとは思いますので、法案自体には私自身も反対ではありません。
しかし、法案の中に書かれている文言が非常に重要な意味を持っていることに気付いている人も多いことでしょう。


この法制度の基本は以下の通りです。



  1. 家賃債務保証業の登録制度
    家賃債務保証会社の登録制度と暴力団員等の使用の禁止ですのでこれは問題ないでしょう。

  2. 家賃等弁済情報データベースの登録制度
    個人情報保護の観点から弁護士会も騒いでいるようですが、情報漏洩や秘密保持義務などの条項なのでこれも私は特に問題ないかと思っています。

  3. 家賃等に係る債権の取立てに関する不当な取立て行為の禁止
    実はこの中に問題の文言が入っています。
    それは「面会・文書送付・貼紙・電話等の手法を問わず、人を威迫する行為


ここに書かれている「人を威迫する行為」というのが大問題で、家賃が滞った際に日常的に行う「文書送付・電話・面会」と書かれていることです。


この威迫という文言の解釈範囲は非常に広く、我々管理会社や貸主側がいくら丁寧に言葉を選んで、または文面を選んで書面を出しても、受けた側が「不安を抱いた」と感じると「威迫行為を行った」と言うことで訴えられる可能性があると言うことです。


脅迫は相手方を恐怖心を感じさせることですが、威迫は脅迫と違い、不安を抱かせる行為なのでかなり問題有りです。


この追い出し規制法案は、健全なる賃貸市場の発展を阻害する可能性が高く、入居者保護の為に行う法施行が逆に門戸を狭くしてしまい、優良入居者以外は排除される事態も危惧されます。


そのような事にならないように、宅建協会では全国規模でこの追い出し規制法案に対し、善良な貸主・管理業者の権利を守るための署名活動を展開しています。