2010年10月27日水曜日

東日本レインズ利用促進研修会の講師養成講座

レインズ研修会 本日午後2時から、神保町の日本教育会館にて業者間情報システム「東日本レインズ」の使い方に関する研修会の講師を養成するためのセミナーに参加してきました。


この業者間情報システム「東日本レインズ」は正式名称を『財団法人東日本不動産流通機構』といい、国土交通大臣が指定した流通機構です。


つまり、お預かりした不動産情報はそれぞれの地域を管轄する指定流通機構に登録する義務があり、私のような東京都にある不動産会社は「東日本レインズ」への物件登録が宅建業法で定められています。


そのような法制度のお陰で、不動産情報の殆どはこの流通機構に登録され、我々不動産会社はこの流通機構無しには「情報交換が出来ない!」と言っても過言ではない程に重要なシステムです。


この東日本レインズは、約65,300事業所(2010年4月現在)が加盟し、我々が加盟する全宅連及び不動産流通経営協会・全日本不動産協会・日本住宅建設産業協会の4団体が運営に携わっています。


私の所属する宅建協会練馬区支部では私を含め3名が参加し、レインズ活用のための研修会を来年2月を目処に開催する予定としています。



2010年10月25日月曜日

追い出し規制法案に対し、善意の家主を守るための署名活動開始

2009年12月18日付けのブログでも書きましたが、通称「追い出し規制法案」が臨時国会で審議され、成立する見込みが高くなっています。


通称「追い出し規制法案」の正式名称は非常に長ったらしく、いかにも役人の考えそうな名称ですが下記の通りです。
『賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案』


最初は家賃保証会社の悪質な取り立てや、入居者に無断での鍵交換・家財持ち出し・部屋の封鎖などの悪質な取り立て行為を防止するための法案だと思っていたのですが、よくよく中身を見ていくと、ちょっと問題が多いのに気が付きます。


家賃保証会社の登録制度や不当な取り立てに関しては一定の規制をかけるべきだとは思いますので、法案自体には私自身も反対ではありません。
しかし、法案の中に書かれている文言が非常に重要な意味を持っていることに気付いている人も多いことでしょう。


この法制度の基本は以下の通りです。



  1. 家賃債務保証業の登録制度
    家賃債務保証会社の登録制度と暴力団員等の使用の禁止ですのでこれは問題ないでしょう。

  2. 家賃等弁済情報データベースの登録制度
    個人情報保護の観点から弁護士会も騒いでいるようですが、情報漏洩や秘密保持義務などの条項なのでこれも私は特に問題ないかと思っています。

  3. 家賃等に係る債権の取立てに関する不当な取立て行為の禁止
    実はこの中に問題の文言が入っています。
    それは「面会・文書送付・貼紙・電話等の手法を問わず、人を威迫する行為


ここに書かれている「人を威迫する行為」というのが大問題で、家賃が滞った際に日常的に行う「文書送付・電話・面会」と書かれていることです。


この威迫という文言の解釈範囲は非常に広く、我々管理会社や貸主側がいくら丁寧に言葉を選んで、または文面を選んで書面を出しても、受けた側が「不安を抱いた」と感じると「威迫行為を行った」と言うことで訴えられる可能性があると言うことです。


脅迫は相手方を恐怖心を感じさせることですが、威迫は脅迫と違い、不安を抱かせる行為なのでかなり問題有りです。


この追い出し規制法案は、健全なる賃貸市場の発展を阻害する可能性が高く、入居者保護の為に行う法施行が逆に門戸を狭くしてしまい、優良入居者以外は排除される事態も危惧されます。


そのような事にならないように、宅建協会では全国規模でこの追い出し規制法案に対し、善良な貸主・管理業者の権利を守るための署名活動を展開しています。


 



2010年10月24日日曜日

一気に寒くなりました。

今年は記録ずくめの猛暑、秋に入っても暑い日が続きました。


例年だと10月1日に衣替えで洋服を入れ替えるところだけど、今年は夏服を仕舞わなくて大正解。
10月上旬から中旬にかけては夏のスーツが役に立ちました。


しかしここに来て一気に寒くなり、夜寝る時は窓を閉めないと寒くて目が覚める程の気温まで下がりました。


この異常気象も悪いことばかりではなく、松茸は例年の30倍から40倍の収穫量だという報道もあり、価格も例年よりは大分安くなったようです。
安くなったとは言え、やはり日本の天然物松茸は高いので、気軽に食卓には並びそうもありません。


今朝の新聞に紅葉のニュースも出ていましたが、一気に寒くなったことから今年の紅葉は期待が出来そうです。



2010年10月10日日曜日

家賃滞納者の明渡し円滑化マニュアル

明渡し対応マニュアル 2010年10月5日付の不動産業界向け新聞「住宅新報」に『家賃滞納者の明渡し円滑化』という記事が出ていました。


これは国土交通省が賃貸住宅の明渡しを円滑に進めるためのマニュアルを2010年度内にとりまとめ、借主の滞納により紛争に発展した場合など、もっともスムーズに解決出来るケースをこれまで蓄積された判例を基に纏めたもののようです。


当社でも今年の春頃、実際に強制執行をせざるを得ない状況の物件があり、やむなく弁護士に依頼して強制執行を実施いたしました。


住宅新報の記事にもありましたが、強制執行に至るケースでは滞納発生から強制執行まで平均8.7ヶ月と記載されており、当社の場合でも約9ヶ月間の家賃滞納(約120万円)となり、その他に強制執行に要する裁判費用・執行官費用・強制執行の人工代・弁護士費用等々で100万円を超える費用が必要となり、更に家財道具等の保管が発生するとプラスアルファで保管倉庫の費用も掛かってきます。


借主側にも様々な事情はあるでしょうが、貸主側にとっては家賃が入ってこないだけではなく、プラスアルファの緊急出費となり、正に踏んだり蹴ったりの状態となります。


強制執行にはかなりの費用負担が必要なことから、一部の悪質滞納者は「多額の費用を掛けてまで強制執行はしない」と思っている人達もいるようです。


国土交通省がマニュアルを作成し、家賃滞納者の明渡し円滑化を進めるのは良いことですが、もっと根本的な面から消費者保護を強化するのであれば、保護をされるためにはその為の権利と義務もきっちりと明確化し、片手落ちの法制度にならぬよう、きちんと法整備も見直す必要があると思っていますが如何でしょうか。


消費者保護法や消費者契約法は、悪質な事業者から消費者を守るためには必要なのですが、ちょっと消費者を過剰に守りすぎていると感じるのは私だけなのでしょうか?


個人情報保護法が出来てからも学校で緊急連絡網が作れなくなったり、かえってマイナス面も指摘されており。
我々業界団体でも会員名簿作成時などかなり現場での苦労があるのです。


言い出すときりが無くなってしまうので、今日はこの辺で終わりにします。



東京都不動産協同組合 情報事業委員会開催

ハトマークネット 昨日(10月8日)飯田橋にある不動産協同組合の会議室にて情報事業委員会が開催され、私は今期情報事業委員会の委員に任命されていますので会議に参加してきました。


今回の重要議題は、我々不動産会社にとって貴重な情報源となる不動産ポータルサイト「ハトマークネット」の認知度アップ・機能アップです。


このハトマークネットは不動産情報の公開サイトとして(社)東京都宅地建物取引業協会が立ち上げ、東京都不動産協同組合が運営していますが、設立当社は一般顧客への情報公開もさることながら、我々東京宅建協会の上位組織である全宅連が運営する「ハトマークサイト」、更には不動産業界4団体の加盟会員から提供される物件情報を公開する全国規模でしかも日本最大級の「不動産ジャパン」(管理運営は不動産流通近代化センター)へ物件を一括登録する為のゲートウェイ的な意味合いが強くありました。


不動産ジャパン 東京宅建のハトマークネットはアットホームという不動産ポータル運営会社がそのシステム構築を担当しています。


今日はそのアットホームから担当者に来て貰い、ハトマークネットの問題点と課題、改善点などについて意見交換を行いました。


このシステム運用会社との意見交換は過去に何度も実施されており、協同組合の情報事業委員会のみならず、宅建協会の情報流通委員会、更には情報流通委員会無いに設置された小委員会でも再三に渡って意見交換が行われてきています。


しかしながら、めまぐるしく変化するウェブの世界で勝ち残るには課題山積で一向に改善がなされないのが実情です。


何故か?


我々宅建協会の会員のみならず、他団体の会員も各不動産会社はリクルートの「SUUMO」やネクストの「Home's」・「アットホーム」・Yahoo!不動産に直接登録出来る「いい生活」などと行った有料の不動産ポータルサイトに広告料を支払って不動産情報を掲載しています。
当社でもこれらの有料サイトに掲載料を支払って物件情報をインターネット上に公開しています。


その一方で我々宅建協会が運営するハトマークネットは、東京都不動産協同組合の会員であれば何物件でも無償で利用出来る情報サイトです。


この無償で利用出来る情報サイトがエンドユーザーに認知され、しっかりした反響を得られれば、今まで何社ものポータルサイトと契約し、毎月支払ってきた広告掲載料を節約することが出来るのです。
ハトマークネットのような業界団体が運営する無償の情報サイトは、不動産不況の最中、不動産会社にとって救世主となることは間違いありません。


しかし何故出来ない?
内部事情を知っている方々は前から口にしている事ですが、どうやっても出来ない構図が実はあるのです。


賢い方はお気付きかと思いますが、東京宅建の運営するハトマークネットのシステム構築会社はアットホームという不動産会社から広告掲載料を取って不動産ポータルサイトを運営する会社です。


もしも、無料のポータルサイトが顧客から認知され、しっかり反響が得られるようになってしまうと経営上非常に困る立場にある会社がシステム構築を担っているのです。


アットホームにしても頭を抱えていることと思いますが、宅建協会との昔からの関係上、ハトマークネットを疎かには出来ない。


しかし、最先端のテクニックと業協会からの莫大な費用を投入してハトマークネットの認知度を上げると、自社が運営するアットホームウェブの脅威となってしまい、自分で自分の首を絞めてしまう結果となります。


それなら宅建協会がアットホームと手を切り、他のシステム会社に運用を任せたら実現出来るのでは・・・???


実はそれほど簡単なものではなく、不動産ポータルのノウハウを熟知しないシステム会社に任せても、最先端でしのぎを削っている不動産ポータル専門会社にはそんなに簡単に勝てるものでは有りません。


アットホーム以外の不動産ポータル運営会社と組んでも、自社が運営するサイト以上に八マークネットの位置を上げる訳が無く、結局は同じ事になります。


最近では不動産ジャパンが物件自体を顧客に提供するサイトから、物件そのもの情報よりも不動産全体に関するノウハウや基礎知識・各自治体からの支援サービス情報などを提供するサイトに変わってきています。


不動産情報サイト(不動産ポータル)もただ単に沢山の物件数を集め、物件情報のみを提供する時代は終わったのでしょう。


不動産を探す際も、沿線を決め、駅を決め、と順番にクリックして膨大な情報から気に入った物件を探す、というスタイルの検索方法はもう古くなってきています。


そういった意味では、どこかの不動産ポータルサイトにアクセスし、物件種別を決め、沿線を決め、駅を決めといった探し方をせず、Google等から多種多様なキーワードを駆使し、直接希望する地域情報や物件情報にダイレクトアクセスする時代になったと言うことを、物件情報を提供する我々不動産会社がしかっりと気付く必要がありそうです。