今朝の朝日新聞社会面に「中古住宅買いやすく」という記事が掲載されていました。
コンクリートの状態を確認し、場合によっては配水管まで交換してリフォームを行うリノベーション物件がこの不況下でも伸びているという記事です。
確かに室内は新築同様にリフォームされ、しかも価格は新築分譲の半額に近いとあれば、この不況下で注目をあびるのは時代の要求なのかも知れません。
実は当社も設立当初、今で言う「リノベーション物件」もリロケーション同様に事業の柱として位置づけし、その現場によってはコンクリートの躯体だけにして配管から全て交換するフルリフォームを行って販売する事業も行っていました。
維持管理の状態が違う中古物件だけに、その現場現場でリフォームを行う範囲は変わるのですが、当社の社名に由来するロゴにもある「より快適な住まいを求めて」の言葉通り、古くて汚れた中古マンションを買い取って徹底的にリフォームを行う訳です。
キッチン交換は当然のこととし、ユニットバスも建具も新たに入れ替えます。
その現場によって工事費用は300万円~1000万円程掛かるのですが、それでも新築から比べるとかなり安い価格で顧客に提供できます。
その当時はバブルの崩壊もあり、どんなに内容の良い物件を供給しても買い手が付かない状況もあり、億単位の資金が凍結してしまう販売事業をそぎ落とし、当社では事業の安定化を図るためリノベーション物件の販売から撤退した経緯があっただけに、今日の記事は複雑な気持ちです。
本音の話し、20年以上前の事なのでリノベーション物件を提供するにはちょっと早すぎたのかも知れません。
欧米では古い建物をリノベーションして再利用するのは極々当たり前の事なのですが、日本でもやっと根付いてきたのかも知れません。
新築は税制優遇が有り、造る方も買う方も新築の方がお買い得といった税法にも問題があるのでしょう。
無尽蔵にある訳ではない資源を大切にするためにも、新築物件を買うよりもリノベーションで中古物件を再生させることに私は大賛成です。
税制からもリノベーション物件普及のために応援策を検討していただきたいものです。
我々の業界団体が応援している東京10区の衆議院議員「小池ゆりこ」も、エコ住宅を導入して地球環境改善を訴えています。
我々が現在住んでいるこの地球。
子孫にも安心して住める環境を提供するために、今現在の無駄を無くし、「消費は美徳」の思考から決別をしたいと心底思う次第です。
一人一人がその意識を持たないと何も起こらないですから、出来るだけ多くの方々と「エコ」を共有したいと思っています。